第8章 始まりの始まり
おつかれっしたー!
『澤村先輩、菅原先輩、タオルどーぞ!』
「ありがとな」
「ありがとう、」
どういたしまして!といい去っていこうとするの腕を澤村が掴んだ。
『?どうかしました?』
「ありがとな」
『?...今聞きましたけど?』
「そうじゃなくて、西谷のこと。居てくれないとダメだってはっきり言ってくれて。
正直、俺らも自信がなくなってたんだ。
旭が来なくなったのは俺らに原因があるから。俺らが弱かったから。
だから強い思いを持って旭と接する西谷に俺らが何か言う資格があるのかって。少し躊躇ってたから」
「西谷とは会ってから全然時間経ってないと思うけど、それでもがお世辞でものをいう人じゃないってことはあいつもわかってると思うんだ。
だからこその言葉はあいつの心にちゃんと響いたと思うよ。ありがとう」
『?えっと、なんかお二人とも私のこと過大評価しすぎだと思います』
え?との言葉に二人は顔を合わせた。
『私が西谷先輩や東峰先輩を信頼してるのは、私がとっても信頼している澤村先輩と菅原先輩が二人に絶対的な信頼置いているからですよ。
たしかに西谷先輩がプレーがうまくて、人柄もいいのは接した時間が少なくてもわかります。
でも私は彼が試合に出てる姿を見たことはない。もちろん東峰先輩においても同じです。
だから、私の情報だけなら2人をここまで信頼し切ることはできません。
でもお二人が西谷先輩と東峰先輩を信じているから、私も信じられるんです。』
澤村先輩と菅原先輩のおかげですよ!とニコリとは笑った。