第8章 始まりの始まり
「お、おいやめろ!!
いくらお前でも引き受けらんねえ。
そもそも俺は人に教える柄じゃねえんだ。」
頭上げろっての、とのおでこに片手を当ててぐーっと上にあげようとする。
いてて、と額を抑えつつ頭を上げたは
『...また明日来るから』
といい、扉に手をかけた。
「おい!何度きたって引き受けねえぞ!」
『じゃあ試合見るだけでもいいから!!
彼らの試合ちょっと見るだけでいいから...お願い』
幼い頃から可愛がっていたにうるうるとした目で見られてしまえば、ここまで頑なに断っていた繋心でさえもはっきり断ることはできない。
「わ、わかったよ」
渋々そう言うと、ほんと!?やったあ嬉しい!とは抱きつく。
女の武器なんて身につけやがってと繋心は思った。