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【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第3章 Daily life(監督生といつもの日常)



そういうのは嫌いじゃない。
…嫌いじゃないからなんか困る。


(…お前と一緒だと飽きねーわ、ほんと)



今はまだ友達でいい。お前の一番近い場所で、

苦しみや悲しみから守ってあげる。

一緒に馬鹿なことやって、笑いあって…

忘れられないくらいの思い出を作ろう。

でも、その時が来たら



…容赦なく、その隣をオレが独占する。



「オレ、メープル味!」


その微笑みは、
まさにヴィランが悪だくみする時の表情だった。

だが、エースはすぐにいつもの何気ない自分を装って皆の所へ駆け寄った。


「美味しそーじゃん♪

イタダキ…って、うまぁい!!」


「あ゛ー!エースがオレ様の分食べたッ!」


「こらエース、大人げないぞ」


「ふなぁぁ…!」とユウの足に引っ付いて、
裾をひっぱるグリムはまるで母親にねだる子供のようだ。


ユウは気にせず、
自分が持っていたものをグリムの口にねじり込む。←


「あ、そうだ…!この前、フロイド先輩が持ってきたサメのコメディ映画あるんだけど、ポップコーン食べながら見ない?」

「コメディ…?これ明らかにホラーじゃね?」

「…んー。なんか海の世界ではコメディっぽい」

「マジか」


そう言って三人と一匹は、ポップコーン片手にベットに集まって映画鑑賞にしゃれこんだ。






明け方にゴーストたちが部屋を覗きに来ると、

全員仲良く寄り添って眠っている。

彼らは寝ている魔獣からリモコンを奪い取り、
TVから流れる映画のエンドロールを消した。

微笑ましくその様子を見守りながら、
はみ出た体にタオルケットをかけてあげる。


「こうして見ると、
グリ坊もユウちゃんも幸せそうに見えるなァ。」

「ああ…。最初の頃とは大違いだねぇ…」

「この二人のおかげかな?

恋と友情…。まさに青春の一ページ…!」

そう言って何やら勢い良く書き込んでいく。

「おや?…それはなんだい?」

「今グリ坊とユウちゃんについての物語を書いているんだよ。あの子が元の世界に帰っても、俺たちのことを忘れないでいてくれるように」

そう言って少し涙目になる太っちょのゴーストの言葉に、周りのゴーストもつられてしまう。

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