第18章 Broken(抜け駆けナシ・恋愛協定は破られた)中
「なになに~?面白そうなことになってんね!
ケーくん達もまぜてよ☆」
「「ケイト先輩~~~!」」
「ユウ、元気そうで良かった。
だが…こりゃ、すごい事になってるな」
「「トレイ先輩ーー!!」」
(まさに天の助け……!)
自分一人ではキャパオーバーになっていたものも、この先輩二人からも言ってくれれば、ユウも変わってくれるに違いない。
「マジカメあげていいー?」「いいですよ。今の所チャンピオンはルーク先輩が撮ってきたイッカクサイのツノです」
「「え?!サイッ?!」」「お肉はグリムが消費しました」
「えええ!?」
和やかに会話しながら、二人の為に皆スペースを詰める。さりげなくユウとの間に割り込んでくるケイトに、エースはテーブルの下で足を蹴り合う。
話を聞けば聞くほどツッコミどころが多すぎて、ユウの周りには本当に面白い騒ぎが尽きないなァ…とケイトは汗をかいた。
ルーク、さりげなく参加しているのか…とトレイは人知れず眼鏡の奥が光った。
「てか、ユウちゃん。モテモテだね~!
これだけ大騒ぎになると、誰かと付き合っちゃった方が逆に静かに暮らせそう。
…ね、ユウちゃんは
どんなタイプが好きなの?」
「好きなタイプ…
「その話、面白そうじゃッ!
ワシも参加するぞ!」
「「「「うわぁッ??!!」」」」
当然上からぶら下がって現れたのは、リリア先輩だ。
不意を突かれた全員が悲鳴を上げ、それを見てリリアは嬉しそうにくふくふと笑う。コウモリのような姿勢からゆったりと空中で一回転して、席に着地した。驚きながらも、また皆スペースを詰める。デュースは遠くなっていくユウとの距離に、悲しそうな顔をした。