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【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第5章 No(契約なんて致しません!)



ーオンボロ寮 談話室

「ったく…オクタヴィネルの悪徳3人組が揃うと

ロクなこと事ねぇな…」


「はぁ…っ此処までくれば、

もう大丈夫…かな?」

「ハーっハーっ…あの先輩、

なんか怪しい~って思ってたけど

まさかフロイド先輩たちが絡んでるとわね」


「ふなぁぁっ……オレ様…もう、疲れて…

おなかペコペコなんだぞぉ…」


皆息を切らしながら、逃げるように1年生のメンバーでオンボロ寮に辿り着いた。途中、男子高校生のスピードに遅れたユウをセベクが抱きかかえ、疲労困憊のデュースはジャックがなんとかひっぱってきた。

力尽きる様に、各々がソファに倒れていく。
ユウを抱えていたセベクも、レディファーストでゆっくりと地面に降ろすと、バタン…と勢いよく倒れた。


「ありがとう」とお礼を言っても、彼にしては珍しく小さな声で「か弱き者を守るのも…騎士としての務め…」と返し、ゼーゼーと肩で息をしている。


いや、どんだけ皆全力疾走したの。


そんなにオクタヴィネルの先輩たちが
怖かったのかな?


目の前で倒れ行く無様な友人の姿がおかしくて、
たまらず「んははっ」と笑ってしまった。


「「「「笑い事じゃねーッッ(んだゾ)!!!」」」



5人と1匹の叫び声は、オンボロ寮をゆらし

綺麗に掃除したはずの天井から少しだけホコリが落ちた。




学園唯一の花である可愛い少女を守るため、
なんだコラ、やんのかコラなマブたちだが

肝心の異世界の少女はどこかずれていて
いつも、どこ吹く風で笑っている。

理不尽な学園長や、怖い先輩たちから
少しでも彼女を守るため…団結する1年マブ。

その努力が伝わらなくても、

たとえ、気づかれなくとも…


彼女が笑っていれば、まあ、いいか。


と結局ほだされた。




もう起き上がってこないんじゃないか…と心配になる程ソファに沈んでいく5人と1匹の屍を前に、家主であるユウは…どうしたものかと考えた。


このまま転がしておくのも忍びない。元々言えば、自分の名誉のためにデュースが戦ってくれて、皆が助けてくれたんだから…。










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