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【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第4章 True friend(マブダチといつもの日常)



「しょうがないんだから…」と

少し困ったような、
それでも嬉しそうなユウの顔をみて…


彼女の笑顔を、自分が少しでも守れたのなら
今回の騒動も悪くなかったと思った。





「こんなの…反則だろ!魔法で妨害しやがって…!」


歩くたびに目の前に雷が落ちる恐怖からなのか、膝をかくかくさせ情けない姿で男が叫んだ。


(明らかに自分だって、妨害行為してただろ)とエース達は内心吐き捨てるが、「え~?妨害したっていう証拠はあるんデスカ~?」と煽った。



「ふざけるな!(…あいつらは、何やってんだ)」


協力者がいるベンチを振り返り見ると、大の男たちが1年のジャックとエペルの手によって伸びている姿があり、「ヒィ!」と悲鳴が零れた。


悪だくみも潰され、正真正銘

今回の勝者はデュースとなった。


先ほどまで、もう立ち上がれないと思っていた体に鞭を打ち、男の前に立ちはだかる。


「…ケジメはしっかりつけてもらいますよ、先輩。


ユウに謝ってください」



ボキボキ…と両手を鳴らすデュースの圧に

圧倒された男は、おとなしく敗北を受け入れた。





「か、監督生…。…馬鹿にして、すまなかった」


絞り出すように小さい声だったが、
確かに謝罪の言葉だった。


デュースの意地が勝ったことに、グリムは飛び跳ねて喜び、エースはそんなデュースの肩に手を回して「まあ、デュースクンにしてはよくやったじゃん」とねぎらった。

「からかうな、エース」とじゃれ合う姿は、いつもの二人だった。




「人間!突然、僕の力を貸せなどと……

本来であれば言語道断の行いだぞ!

…普段、若様が目にかけているお前だから許したもの…モガァッ!」


「……セベク、ちょっとダマッテ」


この口か。余計なことを大きな声で騒ぐのは。
おだまり!…しばらくお口チャック!


「離せェッ!」と耳を赤くして抵抗するセベクだが、ユウを傷つけないよう無理に引きはがすことはしない。
大変、可愛くてよろしい。





一件落着、無事終了に見えたその時、


場にそぐわない
ぱちぱちぱち…と手を叩く音が聞こえた。


「これはこれは、皆さんお揃いで」


現れたのは、


オクタヴィネル寮長

アズール・アーシェングロットと


傍らに控える双子の姿だった。

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