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【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第4章 True friend(マブダチといつもの日常)




ユウが真っ先に思い出したのは、

デュースの照れくさそうな笑顔だ。


『聞いてくれ!選抜メンバーに選ばれたんだ!


…母さんに報告したら、喜んでくれるかな』




『なあ、一緒に写真を撮ってくれないか?


写真の中だけでも、ユウを紹介したいんだ。


あ、えーと、変な意味はないんだ!


マブ、マブダチっていう意味でっっ……!』



そうして賞状を持ってツーショットを取ろうとしたら、シャッター直前でエースとグリムが変顔して乱入して来て、びっくりした。今ではいい思い出だ。



賞状を持った嬉しそうなデュースの笑顔。

びっくり顔の私。

変顔のエースと白目剥いたグリム。

撮った写真を見て、お腹が痛くなるまで笑った。


そして無事にケイト先輩の投稿でバズッた。



でも、その写真を

デュースは大事そうに待ち受けにしてたっけ…。






ユウは唇を噛みしめて、拳を握りしめた。


ー私のせいで、デュースの大切なモノを


失わせてしまうなんて…


絶対に許さないっ!


ユウは目を閉じて、意識を集中させた。


(考えろ…考えろ…。打開策、、)


こちとら各寮長のオーバーブロット事件に、命張って何度も巻き込まれてきたんだ。


ーー先輩のしぐさ。話した内容。口調。デュースの調子が崩れたタイミング。原因。


脳内の神経が燃えて焦げそうだ。

もちうる限りの記憶を総動員して、
頭を回転させる。



その時、耳障りな声が聞こえてきた。


「ダッセー!威勢のいいのは最初だけかよ。
しょせん1年坊主だな~」

「ハハハッ。
女の前で見え張ってボロ負けとか見てらんね。

正義のヒーローごっこは
NRCじゃ通用しねーってこった」


「ぎゃはは」と男の取り巻きの笑い声だった。


「……オイ」と地を這うような低い声が頭上からする。

血の気が多いエペルとジャックが血管を浮き出して、今にも飛び掛かりそうだ。


エースも関心がなさそうな無表情だが、
先輩たちに見えない手の裏に
マジカルペンを握りしめている。


今すぐにでも一発触発の雰囲気だったが、

ユウが、ふと周りを見渡した瞬間。




……視界の端っこに、


ミストグリーンの髪色が目に入った。


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