第8章 指南【※竈門炭治郎】
蝶屋敷にて
「炭治郎、さすがにここは……、女性に聞くのは、だめじゃないか?」
門の前に立った善逸は、隣りにいる炭治郎に、そう問いかけた。
「やっぱり、そう思うか?」
炭治郎はう~んと唸って、腕を前で組んだ。
「しのぶさんに聞けば、医学的観点から、女性の性感帯の位置とか、教えて貰えるんじゃないかと、期待したんだが。」
「いや…、その前で段階で、毒の刀で突かれそうだけど。」
「そうだな。女性の意見も聞いてみたかったけど、やめておこう。」
炭治郎がそう言うと、善逸はうんうんと頷いた。
「甘露寺さんとかも、止めたほうがいいかもな。あの人に聞いたら、卒倒しそうだ。」
「そうだな。」
二人で頷き合うと、炭治郎と善逸は、蝶屋敷を後にした。
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蛇柱邸にて
「………不愉快だ、穢らわしい。貴様ら、そんな破廉恥な話をするために、うちに来たのか。消えろ、失せろ。二度とうちの敷居を跨ぐな。」
そう言って、蛇柱・伊黒小芭内に、敷居を跨ぐ前に追い出されそうになり、善逸が炭治郎にこっそりと耳打ちした。
『炭治郎、だめだ。……この人絶対に、童貞だよ。』
「ぜ、善逸っ!!」
炭治郎が嗜めるように叫ぶと、小芭内の肩に乗った鏑丸が、突然鎌首もたげて、善逸を威嚇した。
「シャーーー!!」
「うあっ!!た、炭治郎、帰るぞっ!!」
そうして、炭治郎達は、蛇柱邸をあとにした。
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岩柱邸にて
炭治郎の話を聞いた、岩柱・悲鳴縞行冥は、涙を流しながらこう言った。
「滝に、打たれなさい。」
「「はい!」」
小一時間ほど、滝に打たれた。