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【ヒロアカ】手のひらのぬくもり※トリップ【相澤/轟/爆豪】

第3章 #3 影・術・夢



自宅の時くらい他の色を着たりしないんだろうか。
いや、むしろ他の色の服持ってないのか?
思い切ってターコイズブルーとか着せてみたら似合う…?

勝手に相澤をマネキンに見立て、あれこれ想像をしてみる。

MA-1とか似合いそう…
革ジャンは違うな…あ、オールマイトに革ジャン着せたら笑うかも。

ふふっ、と小さく笑うと、相澤がそれに気づいた。

「なんだ?」
「あ、いや…あの、私も着替えようかなって。」
「あぁ…それなら、奥に一つ使ってない部屋がある。そこで着替えて、荷物も置いてこい。」
「うん。」

ぼさぼさした髪の毛をかきながら、けだるそうに台所へ向かう相澤。
冷蔵庫から水を取り出し、喉を鳴らして飲む。

廊下に向かう途中で横目に見ると、なんだかそれは色っぽく見えて、少し恥ずかしくなった。
私は、ふい、と視線を外し、そそくさと部屋に入って着替え始めた。

着替えを終えて周りを見ると、まさに”無”である。
内見会ですか、と言わんばかりのただの”空間”。

部屋…ってなにかおいてるもんじゃないんだ。
本当に”使ってない部屋”だったのね…。
そんなことってあるんだなぁ、と思いながら、荷物を置き、リビングに戻る。

途中、あることに気づいた。








「ベッドは?」










さっきの”使ってない部屋”には本当に何もない。
来客を想定しているとはいえ新品のスリッパ。
布団まで用意してくれている、なんてことはあるのだろうか?








ここでお世話になる、ということは…
















ーーーガチャッーーー


「あ、あのっ…!」
「…なんだ?」

そんなことって…
そんなことって…まさか…






うるさい心臓を抑えながら、ゆっくりと息を吐いて、聞く。









「ベッドって、1つ?」





「当然だろ。2個も使わねぇ。」






ですよね…










「ふはっ…」







思わず変な声がでて口を押えた。
なんだ、ふはっ、って。




その言葉を聞いて、相澤が何かを思い出したかのように話し始めた。


「俺は、寝袋でねる。お前がベッドを使え。」


寝袋…あ、あれか!
あの芋虫みたいなやつ!

いつも携帯してるのか…。
絶対に体休まらないよ、あんなの。
そう思った私は、提案をした。
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