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【ヒロアカ】手のひらのぬくもり※トリップ【相澤/轟/爆豪】

第2章 #2 住・生・楽



「だから、同い年だって…」
「話は終わりだ。」


あれ…おかしい…


私は一つの違和感に気づく。
そう、あのヴィラン。思い出したくもないあの泥のようなあいつ。
あれは、確か雄英入学前の話じゃ…?


それじゃぁ今”生徒”って言ったのは?
相澤が担任なの?
時系列は…?




私の知ってる話と‥‥違う?












「おい。」
「あ、はいっ!」




相澤の声で我に返る。
ドアに手をかけたまま私を冷たい目でみる。
また一人で百面相でもしていたのかな。




「お前の言う夢が何を言うのかは知らない。だかしかし、うちの生徒が関わっていた今回の事件に、お前も関与していることは事実だ。」

「うん?…うん。」


関与はした。


「そして現にお前は、今生きている。それもまた事実だ。」

なんて当たり前のことを言うんだろう。
ぽかんとした顔で、相澤を見てしまった。

すると案の定、ため息をつかれた。
本日10回以上ついたんじゃないかこの人。
幸せ逃げちゃうんじゃないかな。


「個性がないといいつつ俺に見せてきたその個性が、本物かどうかを確かめる。」

「確かめる?」

「そうだ。」

そもそも偽物も本物も、ないものはない。

「どうやって?」




何を言っているんだという顔で首をかしげると、相澤がふいと顔を背けて、部屋から出ていく。

「ちょっ…」








「高崎祥…お前を、雄英の監視下に置く。」




相澤は、それだけを告げて、ぴしゃりと病室の扉を閉め、去っていった。













「だから…どうやって…」








肝心なことは何も教えてくれなかったな。
個性って‥‥ただの一般人でも夢の中ならあるってこと?
いや…夢、だよね…


確かに痛覚や嗅覚はあった。


それは、リアルな夢だと思っていた。




そう…




夢だと思っていた。


































ーーーー数日後ーーーー









その後誰も見舞いに来るわけでもなく、ただ治癒をし、病院を退院する日が決まった。

夢から覚めることもなく、眠ってはおきてを繰り返した。









凄く深い眠りにつく薬なのかな。




そんなこと考えながら、荷物をまとめる。
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