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【ヒロアカ】手のひらのぬくもり※トリップ【相澤/轟/爆豪】

第2章 #2 住・生・楽



いま、なんて言った?
俺の名前か…?


体を駆け巡った”何か”よりも、今目の前で起きたその出来事に頭を回す。


何言ってんだ…?
そういやこいつ、俺の名前…。
なんでヒーロー名じゃなくて本名を知ってんだ?









「…おい。」
「え?あ、はい。」


女は、ハッとしたように俺の腕を離した。
俺がまるで威圧したみたいなリアクションするなよ。

…いや、したか。



なにか、危険だと思うことが一瞬あった。
体の中をかけめぐる何か。


あれはいったい…。





「お前、なんで俺の名前を知ってる。」





俺は女の…祥の目を見て、聞いてみた。
もちろん、片手には捕縛布。


一つの仕草も見落とさねぇ。


こいつは、何かを知ってる。














ーーーー祥sideーーーー



私が腕を離したあと、相澤から聞かれた質問。

「お前、なんで俺の名前を知ってる。」




(そういえば、最初に名前を口走ってから、説明していなかったな。)

こういうとき、なんていうのが正解なのか。
夢の中なので正直に言いますけど…っていいのかな。



そんなこと考えてると、相澤が片手を捕縛布に手をかけ、また充血した目で私を見ていた。








思い出した。





”個性を消す”




それがこの人の個性だ。

















でも、個性なんてものは私にないのに。

なんで警戒されてるんだろう。




冷たい目とほんの少しの敵意が伝わり、体がこわばる。
返す言葉も思いつかず、目線を少しずらしたあと、もう一度相澤を見た。



すると、目の前にいた相澤の充血がなくなり、髪の毛が逆立っていたものがおさまっていた。


「お前…何を……?」
「え?」


何もしてない。
何も言えなかったから、どうしょうと思って…
彼は何を言ってるんだろう?



「俺の個性を‥‥消した?」





「は?」




意味が分からない。
個性を消した?私が?
そんなことできるわけない。





ぽかんとしていると、彼は驚いた顔をして、瞬きをした。



「俺は今、お前の個性を確かに消した。」



髪の毛逆立ってたしな。


「そうですね」


「でも今、力が消えた。」


だから何を言ってるんだ。


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