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黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第4章 初上陸


甲板へ出ると、船員のみんなが上陸の準備をしていた。
やっぱり海賊とはいえ、久々の陸は嬉しいようだ。


と、ビスタ兄さんとマルコ兄さんが話しているのが見えた。




『ビスタ兄さん、マルコ兄さん。』

「おぉ、来たな。菜々美。」

「待ってたよい。…ほら、菜々美、手出せ。」





マルコ兄さんがそう言って手に持っていたのは巾着。
少し動かすと、ジャラ、と音が聞こえた。

…それは、、、もしかしなくても、






『待ってマルコ兄さん!』

「よい?」

『あの……失礼かもしれないけど、、、その中身ってもしかしなくても、お金、だよね、、、』

「あぁ。そうだよい。」

『だったらこれ以上は受け取れない!』

「よい?」

「ん?…あぁそれ、、、オヤジに待たされたか。」

『うん…』






ビスタ兄さんとマルコ兄さんに包みを見せる。
2人は呆れたように笑っていた。







『男が1度やったモンを引っ込められるか。
全部使い終わるまで帰ってくるな、って言われて、、、』

「ハハッ、だからこれ以上手持ちが増えないように、貰う前に断った訳だ。」

『うん…どうしよう。私こんなに使えないよ、、、』





困って2人を見上げる。
マルコ兄さんの待つ巾着の中身も多分相当だ。
入ったばかりの私にこんな大金を渡すんだ。
海賊ってやっぱり買い物も豪快なのかな。








「ククッ、オヤジに先越されちまったか。
なら、この金はまた今度だな。」

「オヤジにそう言われたんなら、全部使うしかねぇな。」

『えぇ、、、』

「オヤジも娘にゃデレデレだな。さ、そろそろ行くか。」

『うん…』







私はビスタ兄さんについていきながら、陸へとつながる階段があるらしい方向へ歩いていった。
















ーガチャ



「オヤジ。」

「マルコか。」

「オヤジが小遣いやるの、初めだろうよい。」

「グラララ、まぁな。
娘はかわいいもんさ。」

「そうかぃ。」

「そういうお前も、ソレ、わたさねぇでよかったのか。」

「オヤジに先越されちまったからねぃ。またにするよい。」

「グララララ、そうかそうか。」










自分の取り分、全部あの島に貢いでたオヤジが、、、
…相当な溺愛っぷりだ。

マルコは呆れたように笑った。
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