第8章 次なる島は
「まぁ、それなりに痛い目見させるつもりではいるから大丈夫だよい。」
「そうか。」
ハルタの考えただけで作戦の中から、確実かつ速く終わらせられる作戦の紙を抜き取ってオヤジに手渡す。
最優先は攫われた人の確保、
それと同時にアイツらの脱出用の船の破壊、
この程度の規模なら三隊ほどで事足りるだろう。
「…今回は誰が行くんだ?」
「まずは作戦考えたハルタの12番隊、それから攫われた奴らが怖がらないイゾウの16番隊、あとは、、、船の破壊は力のあるジョズの3番隊でいいだろうよい。」
「珍しい。お前はいかねぇのか?」
「俺は菜々美を守るよい。
船の中とは言え、人攫いがいる島に着けるんだ。
それにまだ病み上がりだろうしな。」
「そうか。
まぁアイツらなら大丈夫だろう。」
「じゃあその方向で隊長達に伝えてくるよい。」
俺はそう言うと、オヤジの部屋の電伝虫の受話器を上げ、隊長達に30分後に集まるように伝えた。
「マルコ…」
「なんだよい。」
「ちょうどお前が来る前だったが、、ジンベエから連絡があった。」
「!魚人島でなんかあったのかよい!?」
「いや、そういう訳じゃねぇ。
ただ、七武海の招集があるらしくてな。
そのついでにここに寄ってもいいかって話だ。」
「あぁ、そういうことか。」
「もちろん、構わねぇと返事をしておいた。
近々宴になる。そっちの準備もサッチあたりに話して進めておいてくれ。」
「わかったよい。」
ニヤリとオヤジは笑うと、側にあった酒をガブガブと煽る。
「…オヤジ、どうせ宴でも飲むんだ。
今くらい少しは控えてくれよい。」
「グララララ!年寄りから楽しみを奪うんじゃねぇ!!
飲みテェもん飲んで体に悪い訳あるか!」
「ハァ…全く、、、」
控える、という言葉はこの男にはないのだろうか。
俺はオヤジのそんな様子に頭を抱えながら部屋を後にした。