第3章 新しい生活
「じゃ、今からは早速…」
ドサッ!
「…できる限りでいい。
この書類達の右端の数字を全部足して1番右下の空欄に書いてくれよい。」
『うん!わかった!』
「本当に助かるよい。」
私の前に置かれたのは大量の書類達。
1枚目を手に取る。
ん、、、
初っ端から繰り上げが違う。
貰った裏紙を使いながら、サラサラと計算していく。
計算そのものはただの足し算。
簡単な作業だ。
私はマルコ兄さんと並んで黙ってペンを動かす。
『よし、終わった。兄さん、コレどうしたらいい?』
「…もう終わったのかよい。」
『うん。』
そう言って終わった紙の束をマルコ兄さんに渡す。
マルコ兄さんは1番上の紙を手に取って目で確認していく。
「…完璧だよい。」
『やった。よかった〜』
「アイツらにも見習って欲しいもんだねぃ。
…明日からも頼んでいいかよい?」
『うん!
これくらいならいつでも言って!』
「ありがとよい。」
マルコ兄さんはいつもよりも柔らかい笑顔でそう言ってくれた。