第3章 新しい生活
マルコ兄さんは眠っているかたつむりを私の前に持ってきて、うずまきの所にあるボタンをポチポチと押していく。
?押していく???
『え?ボタン???』
【ぷるぷるぷる ぷるぷるぷる】
『???』
かたつむりがぷるぷる言い始めた。
目は瞑ったまま。ぷるぷる言い始めた。
【ぷるぷるぷる ガチャーーん?マルコか、なんのようだ?】
『えぇ!サッチ兄さん!!??』
【ん?菜々美もいるのか?】
『え?かたつむりがサッチ兄さん?え?あや、かたつむりが喋って、、ん?あれ?』
かたつむりって、そうだっけ???
かたつむりってリーゼント生やせるの?え?
「落ち着けよい。
コイツは電伝虫。特殊な念波を発して、仲間のかたつむりと通信できるんだ。
で、このかたつむりのすごいところは、通話相手の真似をしながら話すってとこだよい。」
【あー、、、電伝虫の練習か。
ハハッ、大丈夫だ、カタツムリは俺じゃねぇ。
ちゃんと俺のとこの電伝虫はマルコの顔して喋ってるよ。】
『え!?マルコ兄さんの顔!見てみたい!!
まだこのままにしてて!私ちょっと見てくるから!!』
「あ、ちょ」
バタン!
「…行っちまったよい。」
【ハハハハハッ、振り回されてるな〜マルコ。】
「まったくだよい。」
【だが、そんなとこも可愛いんだろ?】
「…」
【ハハッ、そりゃ重症だな〜】
「お前もだろ?」
【まぁな。オヤジはじめ、うちの船は皆んなそうさ!】
「…困ったもんだねぃ。」
【いいじゃねぇか。
野郎どもの中に咲く一輪の綺麗な花だ。
いつまでも溺れるほど愛でてやれば。】
「そうだねぃ。
この時代に手折られねぇようにしっかり守ってやらねぇとな。」
【おぅよ!】