第3章 新しい生活
「あー、、菜々美、顔色悪くて身体冷え切ってて具合悪そうな奴って、コイツのことかよい?」
『当たり前じゃない!見たらわかるでしょう!?
こんなに青い顔した人見たことない!きっとかなり具合が悪いの我慢してたのよ!!
マルコ兄さん、助けてあげて?』
あんなに冷えるなんて、、、よっぽどだ。
船医のマルコ兄さんなら治してくれる。
そう思って連れてきたけれど、困った様子で何か考えてる兄さん。
どうしよう。この人そんなに重たい病気なのかな、、、
「…残念だが、菜々美。
コイツの肌の色も体温も俺には治せねぇよい。」
『!!そんな…』
治せないってことは、この人死んじゃうってこと?
私がもう少し早く来てたら間に合ったのかな。
やだ、死んでほしくない。どうしたらいい?
医者のマルコ兄さんに治せないものを私が治せるわけないけど、何か、何か出来ること、ないのかなぁ。
『っ、うっ、、、』
視界が滲んでくる。
私が泣いたらダメだ。
辛いのもきついのもこの人なのに、私は支えないといけないのに、、、
溢れないで、こぼれないで、落ちちゃだめ。耐えて。
「あっ、いや、菜々美、そういう意味じゃないよい。
えーっと、、、なんていうか、そういうヤツなんだよい。」
『…そういうヤツ?
マルコ兄さんひどい!!』
「よい!?」
死んじゃうかもしれないのに、そういうヤツって、、、
そんな、家族なのに、死ぬのがわかってた、みたいに言うの?
「菜々美!お湯とか使うか!?
…て、、、オイ、どう言うことだ?こりゃ…」
「「サッチ、助けてくれ/よい」」
『サッチ兄さん…』
「…なんで菜々美は半泣きなんだ?」
サッチ兄さんがバケツにお湯を張って持ってきてくれた。
私は思わずサッチ兄さんに飛びつく。
「うおっ!どうした菜々美!」
『サッチ兄さん…マルコ兄さんがね、あの人治せないって、どうしよう、あの人死んじゃうの?』
「死!、え?誰が??」
「俺らしい。」
「は!?」
「ナミュールを病人だと言ってな。
肌と体温は治せないって俺が言ったら半泣きになったんだよい。」
「あー……なるほど。」
サッチ兄さんは私に目線を合わせてしゃがんだ。