第3章 新しい生活
さて、オヤジへの報告も済んだし、菜々美迎えに行って船の案内するかねぃ。
俺はそう思って、どこを紹介しようか、どこなら菜々美が気に入るだろうか、と頭を巡らせながら食堂へと向かった。
キィ
食堂の扉を開くと、体の大きなジョズが目に入る。
確かジョズに食堂へ連れて行かせたな、、、
ピークを過ぎて少し人が少なくなった食堂へ足を踏み入れ、ジョズの元へ向かう。
「ん?ジョズ、菜々美はどうしたよい。」
ジョズの元へ辿り着くと、そこにいるはずの菜々美の姿がない。
隣にいたビスタとラクヨウが顔を見合わせている。
?
「あー、ちょうどさっきな、、、」
「サッチが連れてっちまった。
これからマルコが船の案内するって聞いて、それなら俺がやる!つってな。」
「あぁ…そういうことかよぃ。」
そう言ったサッチの顔が目に浮かぶ。
…よっぽど嬉しかったんだろうなぁ。
俺はおそらく菜々美が座っていただろう空いた椅子に腰を落ち着けた。
「マルコ、追いかけないのか?」
「まぁ、船の案内くらいあのバカでも出来るだろうよい。」
俺は菜々美の案内をサッチに任せる代わりに、今日は抜くか、と諦めていた昼飯を摂ることにした。