第3章 新しい生活
「落ち着いたか?」
『うん…ありがとう、父さん。』
「グララララ、いいってことよ。
…ウチの長男が心配して待ってらァ。そろそろ行ってやれ。」
『うん!』
私は床に下ろしてもらって、扉の方へ向かう。
『ん〜!』
…開かない!
扉大きすぎて無理だ!!
マルコ兄さんどうやって開けてたんだろ???
ーガチャ
『わっ!』
「おっと、、、」
体重かけて扉を押していると、ドアが開いて、マルコ兄さんに激突してしまった。
『ごめん、兄さん。』
「いや、大丈夫だよい。
…オヤジ!この部屋のドア、菜々美用の小さいヤツつけていいかよい。
コイツ、小さいから開けれてねぇよい。」
「グララララ!そりゃ重要な問題だ。
娘が俺に会いに来るのに扉開かねぇのは難儀だ。
早急に作れ!」
「よい!」
『ありがとう!』
いつでも来ていいってさっき言ってくれたのを叶えようとしてくれてるみたいで、とても嬉しかった。
マルコ兄さんがナースの皆さんに会わせてくれるそうで、隣のナース室に行くらしい。
私は兄さんが扉を閉める直前、少しだけ顔を覗かせた。
『お父さん!大好き!!!』
父さんと話して心が軽くなった私は、スキップするようにマルコ兄さんの後ろをついて行った。
「グララララ!可愛いことしてくれるじゃねぇか!!」