• テキストサイズ

黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第8章 次なる島は


コンコンコン




「オヤジ!起きてるか?」

「あぁ…入れ。」




ガチャ












「悪いな、朝早くから。」

「グララ、歳取ると朝も早くなる。
気にすんな。」












オヤジはそう言うと、俺に近くに寄るように促す。












「…昨夜は随分と大変だったらしいじゃねぇか。」

「知ってたのか?」

「そりゃ、あれだけ菜々美の気配が乱れりゃな。
お前たち2人の焦りも中々のモンだったが。」












オヤジの見聞色はやはり、俺たちのソレとは比べ物にならない。

菜々美の気配は本当にこの船の中では小さくて、眠っている状態ならばほとんど感じられない。

それをこの距離で正確に感じ取るなんざ、正に神業。













「…魘されてた。
それに、胸を押さえて苦しそうだった。」

「胸?」

「菜々美の胸元に傷痕があるのは知ってるか?」

「あぁ。
刺し傷みてぇなヤツだと聞いてる。
ただ、完治していたとマルコは言っていた筈だが。」













オヤジは不思議そうに俺の顔を眺める。

確かに、あの傷は完全に塞がっていた。














「…確かに完治はしていたし、マルコも本来痛みなんか感じるはずがないとも言っていたが、、、名を呼ぶごとに痛がっていたんだ。」

「…そうか。」

「それと、記憶が混濁していたのか、一瞬マルコの名前が出てこなかった。
譫言でも母さん、父さんつってたし、、、夢の中で記憶を見ていたのかもしれねぇな。」












そう言うと、少し顔を顰め、静かに目を閉じたオヤジ。

しばらくして目を開けると、先ほどとは少しだけ光が異なる瞳。





/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp