第8章 次なる島は
『っ、く、、、マルコ兄さん、本当に、ごめんなさい、』
「菜々美、お前は悪くねぇって言っただろい?
体調悪いのも、倒れるまで気付いてやらなくて悪かったな、」
『…体調管理は自己管理の内、、、
私が、ちゃんとできてなかったから、、、』
「なら、妹の様子を見るのは兄の義務だな。
…だが、正直そんなことはどうでもいいんだよい。
俺たちはただ、早くお前が元気になってくれればそれで良い。」
マルコ兄さんは私の頭を撫でながらそう続ける。
「…それに、俺はお前に謝られるのは嫌いだよい。」
『えっ、』
「こういう時は、もっと嬉しい言葉があるよい。」
腫れて視界が少し狭くなっている目をマルコ兄さんに向けると、優しくて柔らかい笑みを浮かべていた。
私はもうひとつ、マルコ兄さん達に伝えたい気持ちを、そのまま言葉にして言った。
『兄さん、、、ありがとう。』
「…あぁ。」
マルコ兄さんは太陽みたいにニカリと笑うと、私の目を手のひらで覆った。
視界が暗くなると、疲労感がぶり返してきて一瞬で意識は遠のいた。
前に倒れた時とは違って、ちっとも怖くなかった。