第8章 次なる島は
『ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、、、』
痛みが少し収まると、私は床にへたり込んでいたようだった。
きっと、椅子から落ちてしまったんだろう。
『ふぅ………ヒッ!!!』
顔を上げると、そこには真っ赤な血溜まり。
ぼた、、、ぼた、ぼたた、、、、
『あ、、あぁ、、、』
食卓があったはずのそこは、ただただ赤い液体があるだけ。
『あぁ、、、母さん、とう、さん、、、』
その中には母を庇うように覆い被さる父の姿。
折り重なるように倒れる2人。
ドサッ
『おに、ちゃ、、、』
後ろで音がして、そちらを見ると、、やはり血まみれの兄の姿。
目は開いたまま、まるで私に何かを求めるように伸ばされた手。
その手を掴もうと手を伸ばす。
『〜っ!!!!』
あと、少し、、、あの少しのところで、私の手を掴むのは兄の手ではない。
赤黒い、大きなて。
そちらを見ると、身体中に赤い液体を浴び、狂気に笑う男の姿。
『ぁ、ぃや、、、や、やだ、、、、、』
力の入らない足は逃げようとしても言うことを聞かない。
力の入らない手はその男の手を決して振り払えはしない。
『あ、、、ぁ、あ、、、、いやぁ!!!』
私は知ってる。
この後、どうなるか、、、
私は、、私は、、、
【だってほら、、、
いつまでもこんな日々が続いていくなんて、そんなことあり得ないんだから。】
どこかで、そんな言葉が聞こえた気がした。