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黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第7章 魚人島


「グララララ、菜々美。
サッチの奴許してやったのか。」

『父さん!』









珍しく食堂までやってきた父さん。

視界の端でマルコ兄さんがサッチ兄さん追いかけてるけど、まぁいいや。









『どうしたの?
ここに来るなんて珍しいね』

「グララ、何、ちとお前に言っておくことがあってな。」

『言っておくこと?』


「あぁ。
…明後日、新世界へ戻ることにした。
ナワバリの島で不穏な動きがあるらしくてな。」


『っ、、そう、、、、』











…明後日、





わかっていた。

ここは海賊船で、生活の基本は海の上なんだ。

島に滞在することはあれど、永遠にそこに留まることはない。












「…急で悪いが、明日のうちに人魚姫と存分に話しておけ。」

『うん。わかった、、、』











私のその返事を聞くと、父さんは食堂を出て部屋へと帰った。











「…菜々美、、、」

『…大丈夫。
ずっと会えない訳じゃないもの。』

「…そうか。」











いつのまにか隣にやってきていたイゾウ兄さんは心配そうに声を掛けてくれる。

…はじめての友達。

2度と会えないわけじゃないのはわかっているけど、やっぱり寂しいものは寂しい。






…私が父さんの船に乗っている以上、いつかは必ず訪れるはずだった。

大丈夫、大丈夫。






…せめて、明日は長くしらほしと居られるように、早く起きて早く行こう。












『…兄さん、今日はもう寝るね。
お休みなさい。』

「…あぁ、ゆっくりお休み。」












そう言って優しく頭を撫でてくれたイゾウ兄さんの手はとても大きくて、暖かかった。







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