第7章 魚人島
『…今日はこれで失礼しようかな。』
「はい。
明日もお待ちしております。」
「シャーッ!」
『うん!じゃあまた明日ね!!』
私はそう言ってしらほしの部屋を出て、連絡廊のところで待っている父さんと共に船に戻った。
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遠目からモビーディック号が確認できるくらいに近づいてくると、みんながオヤジと菜々美が帰ったと、そんな声が聞こえてくる。
「オヤジ〜!」
「菜々美〜!」
「菜々美……菜々美〜!!…菜々美菜々美菜々美!!!」
「おかえりー!」
「オヤジ〜!」
「菜々美〜!!菜々美…菜々美だぁ!菜々美菜々美、、菜々美ーーー!!!」
…なんというか、、、、、
『ね、ねぇ、父さん…』
「グララララ!
あぁ、すげぇな。」
父さんがそう言うほど私の名前を連呼してすごい表情を浮かべた人物。
そしてそれを呆れたように見つめる兄さん達、気持ち悪いと言って頭を叩く兄さん達。
『…サッチ兄さんが限界ってこう言うことだったのね、、、』
「グララララ!!
マルコや俺から搾られたのと、お前に数日まともに口聞けなかったのがかなり答えたらしいな!」
本当に面白そうに笑う父さんを見上げて首を傾げた。
確かに船に居なかったり、しらほしのことで頭がいっぱいでサッチ兄さんとは最近あんまり話せてなかったけど、、、
あんなに壊れるほどかな?
それに、マルコ兄さんと父さんに搾られたって、、何したんだろ。
「菜々美だぁ…帰っできだ〜!!!
マルコォォ!帰ってきたぁ!」
「見ればわかるよい!!
その汚ねぇ顔どうにかしろ!菜々美が引いてるよい!」
『あ、あはは…』
私は少し困って笑う。
そんな私の背中に手を添え、くつくつと笑ったのはイゾウ兄さん。
「おかえり。人魚姫とは大丈夫だったらしいな。
…とりあえず、中に入ろうか。」
『うん。ありがとう。』