第2章 目覚めた先は
それから沢山の人といっぱい話して、美味しい料理もお腹いっぱい食べて、初めの頃の怖さが嘘のように感じた。
夜も更けてきて、私がひとつくしゃみをすると、そろそろお開きにしようということになった。
もうすでに時計の針はてっぺんを超えているが、みんなの中では早い方らしい。
「で、菜々美はどこで寝るんだ?」
サッチさんの発言にみんなが固まった。
『いえいえ、お気になさらず、、、廊下とか物置とかで座って寝るので、、
あ!なんならさっきの地下牢とかでもいいです。風さえ凌げれば自分でどうにかしますから。』
「いやいや、菜々美は女の子だろ。そう言うわけにゃいかねぇよ。
そこで潰れてる野郎どもとは違うんだ。」
そう言ってくれたのはビスタさん。
やっぱり紳士だ…
「あ、今日僕不寝番だから僕の部屋使っていいよ。」
「お、そうかよい。なら菜々美、今日はハルタの部屋借りとけよい。
明日までには部屋は準備するよい。」
『いえ、そんな、、、ほんとに物置とかでいいですし、あ、なんなら相部屋とかでも構わないので!ほんと、スペースさえあれば、、、』
「相部屋〜!ダメだ!絶対にダメだ!!」
「いいからもう寝ろ!ハルタ!部屋連れて行ってやれ!!」
「はいはい。行くよ。菜々美」
そのままズルズルと引っ張られるようにしてハルタさんに連れて行かれた。