第2章 目覚めた先は
「ハイ、ここ僕の部屋。簡易だけど、シャワーとかもついてるから使っていいよ。
一応マルコが拭ったらしいけど、血とか流したいでしょ。
着替えは、、、まぁ、少し大きいと思うけど、貸すよ。
悔しいことに、僕が1番小さいからこれでしばらく我慢して。」
『う、、、何から何まで、、、、、本当にありがとうございます。
いつか必ずこの恩はお返しするので。』
正直シャワーと着替えは本当に助かる。
誰の血なのか知らないけど、血生臭くてずっと気になってた。
「恩って、重いな、、、
うーん、でも、強いて言うならそうだな、、、
その、ハルタさんって辞めてよ。僕たち家族だよ?家族に敬称なんてつけないし、敬語も使わないでしょ?」
え!?
でも、いきなり呼び捨てっていうのもな、、、
えっと、どうしよ、、、
「ほら、呼んで?」
『〜っ、、、ハルタ兄さん//』
「ん、よくできました。」
ハルタさ、、、ハルタ兄さんはそう言って私の頭をポンポンと撫でてくれた。
恥ずかしくて下を向いてしまったが、嫌じゃなかったし、何故かこの温もりを知ってる気がして、心地よかった。
「それじゃ、僕はそろそろ行くから。
おやすみ、菜々美。」
『おやすみなさい。ハルタ兄さん。』
私はそのまま借りた着替えを手に、シャワーを浴び、ハルタ兄さんに借りた服に袖を通した。
やっぱり少しおおきくて、袖とズボンの裾は何度か折り曲げ、ウエストは一緒に借りた飾り帯のようなもので締めた。
なんだかお揃いの服を着てるみたいで、本物の兄妹みたいだな、と思った。
そのままベッドを借りて、すぐに夢の中へと沈んでいった。