第7章 魚人島
「リュウグウノツカイだ!
オヤジが帰ったぞ〜!!」
どこからかそんな声が聞こえる。
俺たちは引き寄せられるようにその方向へと向かった。
俺たちが着いた時、オヤジがちょうどリュウグウノツカイから降りるところだった。
オヤジも俺たちに気づき声をかける。
「グララララ、揃いも揃ってなんてツラだ。テメェら。」
「元々こんな顔だ。」
「グララ、、、そうか。」
オヤジはそれだけ言うとさっさと船内に入っていく。
俺たちは何も問うことなくその背中を見届けた。
オヤジのその足が船長室ではなく、真っ直ぐに菜々美の部屋へ向かっていることに気づいたから。