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黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第7章 魚人島


「少女を送り届け、いざ出港しようというときに儂等は海軍に囲まれた。」

『え、』

「…少女を乗せた島の人間が通報し、少女の家族が軍と取引をしたんじゃ。
天竜人の所有物であった少女を見逃す代わりに、タイガーを差し出す、と。」

『そんな…』







ひどい、








「…海軍の船を奪い、沖に出ることには成功したが、タイガーは瀕死の重体じゃった。
ただ、幸い軍艦には輸血パックがあった。
それを使えばなんとか命をつなげる。

…しかし、タイガーはそれを拒んだ。」



『ぇ?、、、』



「…その血は人間の血だったからじゃ。」








私は自分の腕をきつく握った。
指の下をドクンと流れる血。
この血を、拒んだ。








「タイガーは過去に人間から耐えがたい仕打ちを受けてきたと儂等に語った。
そんな血では生きながらえたくはない、と。

もう人間を愛せない、と。

そう言ってタイガーはこの世を去った。」







『っ、』








私は視界が歪むのを感じた。








「…そして後にワシが船長として海賊を率いていたとき、政府からの打診が来た。
政府直属の海賊にならないか、と。
儂はその話を受けた。
それにより今まで迷惑をかけ続けた王妃に少しでも何かを返せると思ったからじゃ。」


『政府直属の…海賊、、、』


「あぁ。王下七武海と呼ばれる海賊じゃ。」






七武海…






「タイガーは魚人島には怒りも憎しみも伝えるなと言った。
…タイヨウの海賊団の一部はそれを受け入れられずに人間への怒りをぶつけるような輩も出てしまった。
わしは島へ戻り、次は魚人島を守る者として滞在した。
オトヒメ王妃の活動を見守り続けた。」







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