• テキストサイズ

黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第7章 魚人島


カメさんタクシーを降りて珊瑚の地面を歩く。




綺麗な水の中、魚たちが弧を描くように泳き、少し離れたところでは鯨の群れがゆったりと泳いでいる。





と、






『?親分さん、この船の残骸って、、』

「あぁ。それはすべて沈没船じゃ。
潮の流れに乗って運ばれてくる。ここは船の墓場のような場所でもある。」

『へぇ…でも、この場所がとっても綺麗だからかな。
全然不気味な感じがしない。』

「菜々美さん、陽樹イブは知っておるか?」

『はい。ナミュール兄さんに教わりました。』

「そのイブの恵みを魚人島で1番受けるのがこの場所なんじゃ。
より美しく珊瑚が広がり、魚たちやクジラが集まってくる。
クジラは豊かな海を知っていると言われているんじゃ。」

『素敵。深海だなんて信じられない、、、
…親分さん、もう少し向こうへ行ってみても?』

「あぁ」








私は大きな大きな珊瑚の森の中を駆けていく。

地上では雲がかかると光が遮られるけれど、ここではクジラが通ると影ができる。

周りの珊瑚もピンクや赤、緑、黄色とカラフルで、地面もでこぼこしていて夢みたいな空間。

私はクルクルと回りながらどんどん奥へ奥へと入っていく。








『?あれは…』






と、大きな四角い石がポツンと置いてある。

そこだけ上に珊瑚の森がなくて、光が降り注いでいた。
まるでこの石を見つけて欲しいと誰かが言っているように。








「それは"歴史の本文"(ポーネグリフ)と呼ばれるものじゃ。」

『あ、親分さん、、、』

「この文字は800年から900年前以上前の古代文字で書かれておる。
これを読むことは世界政府が禁止しておるが、そもそもこれを読める者なんざ世界に1人しかおらん。」

『…それなら、その人以外はコレになんて書いてあるかわからないってことですか?』

「そうじゃ。
…だが、確かに世界に点在し、守られてきたもの。
誰がどんな目的でどうやって作ったかは謎じゃがのう。」










ジンベエ親分がその石に触れながらそういう。
私もその石を少し触ってみた。
…鉄のように冷たいけど、ざらざらとした表面は石のよう。
不思議な感覚だ。







「…そろそろ王妃の墓前に行くか。」

『はい。』






私は親分さんの後ろを付いて歩いた。
/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp