第7章 魚人島
ピンポーン
【どなたでしょうか。】
『あ、白ひげ海賊団の黒崎菜々美です。』
【!かしこまりました。連絡楼を下ろしますので少々お待ちを。】
『ありがとうございます。』
と、すぐに水柱が降りてきて、私はシャボンの中に入ってそのまま登っていく。
『到着。』
「菜々美さん!」
『あ、右大臣さん。こんにちは。』
連絡楼を上がると右大臣さんが出迎えてくれた。
「白ひげのオヤジ様に御用ですか?」
『いえ、しらほしに会いに来たんです。』
「そうでしたか!
ではご案内いたしますね。オヤジ様にはお伝えしておきましょうか。」
『じゃあお願いします。』
「わかりました。さ、こちらです。」
右大臣さんの案内で甲殻塔へ連れて行って貰った。
昨日壊れた扉は新しくなっていて、さらに頑丈さが増しているようにも見える。
コンコンコン
「姫さま!菜々美様がお越しです。」
ガチャ
「…では、ごゆっくり。何かあればすぐにお申し付けください。」
『ありがとうございました!』
ガチャン
「菜々美様ぁ!!」
『わっ!?』
扉が閉まったと思えば、しらほしの大きな手に包まれた。
顔を見るまでもなく、しらほしの声は涙声で大粒の涙をボロボロと溢していた。
「昨日は申し訳ありません〜!
わたくしのせいで菜々美様も危ない目に遭わせてしまいました〜!!」
『し、しらほし…』
わんわんと声を上げて泣いているしらほし。
…どうやって声をかけたらいいんだろう、、、
『しらほし。大丈夫よ。
私どこも怪我してない。ビスタ兄さんとフカボシ王子様が助けてくれたから。ね?』
「ですけれど、怖い思いを、、」
『しらほしなんていつもじゃない。
大丈夫。私、そんなことよりもしらほしと話したいことがいっぱいあるの。
しらほしとお友達になれてとっても嬉しいの。
だからそんなに泣かないで?』
「菜々美様ぁ…」
未だ瞳は潤んでいるけれど、流れる涙は止まり少し安堵する。
私は今日行った人魚の入り江のことをしらほしに話した。