第7章 魚人島
「そもそもだ。ナミュール、お前菜々美になんてカッコさせてんだよい!」
「いや、人魚達と泳げたら楽しいだろうと思って連れてきたんだが、、、水着の存在を完全に忘れていてな。
人魚の1人が貸してくれるというから…」
「にしてもあのまま泳がせる奴があるかよい!!
ほら、変態が鼻血出して喜んでやがる!!」
「俺は変態じゃねぇ!」
「じゃあその鼻から出てる血はなんだよい!!」
「むぅ…すまん。
魚人島では割と普通だからな…」
確かにこの島の住人達は泳ぐからか、服は面積が割と小さい。
…早いとこ菜々美回収しねぇとな。
俺は不死鳥になって菜々美が向かった対岸の方へ飛んだ。
「さ、俺も泳ぐかね…」
「ん?サッチも泳ぐのか?」
「そりゃお前。せっかく人魚がいるんだぞ?
泳がねぇでどうする。」
「…そういうものか?」
「そういうもんだ!じゃあな!!」
ドボン!
サッチは上半身だけ裸になってスイスイと泳いで行った。
…そういえばあいつは俺の次に泳ぐのが速かったな。
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「菜々美」
『…マルコ兄さん』
向こう岸にマルコ兄さんがいる。
ちょいちょいと手招きされるので、なるべく体を水に沈めて向かう。
「ほら、コレ着てろよい。」
『え、や、、いいよ。』
「着てろよい。」
『…濡れちゃうよ?』
「別にいい。」
『…ありがとう。』
マルコ兄さんは自分が着ていた上着を脱いで私に手渡す。
私はそれを受け取り、水中で袖を通してボタンを上まで留める。
兄さんは背が高いから私が着るとちょうどワンピース丈だ。
「さっきは悪かったねぃ。」
『マルコ兄さんは悪く無いよ。
サッチ兄さんとはしばらく口きいてあげないの。』
「ハハッ、そりゃいいよい。」
私が兄さんの服着てるせいで兄さんは上着を何も着てない。
なんとなく目のやり場に困って、明後日の方向を向いてしまう。
『に、兄さんは泳がないの?』
「俺か?
俺は能力者だからねぃ。泳げないんだよい。」
『あ。そっか。』
悪魔の実について習った時そう言ってたっけ。