第7章 魚人島
「あー、マーメイドカフェ最高だった…」
「…サッチ……顔どうにかしろよい。」
「うるせぇ…今浸ってんだよ。
ぐふふ、これから人魚の入り江に行って、そこでもまた人魚たちと戯れて、、、」
「はぁ…ったく。お願いだからその顔で菜々美には会うなよい。」
島中をぐるりと回っていたら気持ち悪い顔したサッチを見つけたので、少しだけ共に歩くことにした。
人魚の入り江か、、、確かナミュールが菜々美を連れて行くとか言ってたな…
「ん?!?
〜っ!?菜々美か!あれ!」
「あ?…!?」
そう言って口をあんぐりと開けたサッチ。
俺も釣られてそれを見上げると、2人の人魚に手を引かれて空を泳ぐ妹の姿。
問題なのはその格好だ。
菜々美はスカートタイプのビキニに身を包んでいた。
青のグラデーションのスカートはひらひらと揺れ、周りの水と一体化しているように幻想的にゆらめき、そこから伸びるすらりとした白い足を更に際立たせる。
胸元は白いレースがあしらわれた水色の水着で、惜しげもなく披露された胸元の谷間とキュッと締まった腰回りは俺たちの周りを歩くクルーの男たちの目を釘付けにさせる。
さらに、水の中で流れに沿って広がる艶やかな黒髪がいつもは幼く見える妹の姿をより大人びてみせた。
「…菜々美、スタイル良いとは思ってたが、、、想像以上だ…」
「バカサッチ!!みるなよい!!」
「な!お前も今見てたろ!!」
「お前みてぇなやらしい目で見てねぇよい!」
「嘘つけ!!」
「んなとこより!ナミュールのとこ行くぞ!」
俺たちはナミュールがいるであろう人魚の入り江へと走った。
「〜!オイ!ナミュール!!」
「ん?サッチにマルコか。どうしたそんなに急いで。」
「どうしたじゃねぇ!お前、どういうつもりだ!!」
「?なにがだ。」
「菜々美にあんな格好させるなよい!」
俺とサッチはナミュールにそう言って問い詰める。
と、そこにウォーターロードを堪能して帰ってきた3人が顔を出した。