第7章 魚人島
ードン!ドドン!!
「!なんだ!?」
宴会をしていた広間に緊張が走る。
俺とイゾウとビスタは王子達と共に酒盛りをしながら楽しく話していたところだったが、急に外からけたたましい攻撃音が城に響いた。
「これは…甲殻塔の方から、、、また、か。」
「フカボシ!これはなんだよい!?」
「妹は、しらほしは悪魔の力を持つ海賊に狙われ続けている。
この音はその海賊の攻撃音だ。」
「な、大丈夫なのか?」
「あぁ。硬く閉ざした扉によって守られているはず。
あの扉が破られるほどの攻撃は今までにない。」
ードン!!!………グググッ
「な!?」
ビリビリと響く振動。
これは只事ではない。
「『きゃああああ!!』」
「お父様!お兄様!!」
『父さん!兄さん!!』
「!しらほし!!」
「「「菜々美!!」」」
「チッ、」
「待てマルコ!!俺が行く!」
フカボシに続いて俺が駆け出そうとすると、イゾウに肩を掴まれ、ビスタが代わりに掛けて行った。
「ここは魚人島だぞ?
能力者はじっとしてた方がいい。ここはビスタに任せな。」
「っあぁ…」
イゾウに諭されて一度腰を落ち着ける。
ビスタが行ったなら大丈夫だろう。
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ーー
ーーー
ーー
ー
「ネプチューン。今のは…」
「バンダーデッケンの仕業じゃもん。
しかし、、、普段、しらほしはあの攻撃に怯えはするものの、あれほど声を上げて怖がることはないんじゃもん。
…フカボシが向かったから大事には至らんとおもうが、、、」
「ウチからもビスタが行った。
怪我の心配はねぇだろう。」
口では2人ともそう言うものの、瞳はギラギラとしており、見えない敵を見据えているようだった。