第7章 魚人島
「菜々美、急に呼んで悪かったな。
コイツは俺の友人、ネプチューンだ。挨拶してやってくれ。」
『うん!
えっと、、黒咲菜々美です。
よろしくお願いします。』
私はそう言ってガバリと頭を下げた。
「グララララ!かわいいだろう?俺の娘だ!!」
父さんは豪快に笑ったあと、ガブガブとお酒を喉に流し込む。
父さんが人前でかわいいなんて言うから、嬉しいのと恥ずかしいのとで顔が熱くなる。
「まさかこんなに可愛らしい娘とは思わなかったんじゃもん。
わしはネプチューン。この国の国王をしておるんじゃもん。
横におるのは王子達。わしの息子達じゃもん。」
「フカボシと申します。」
「リュウボシでミ〜ファソラシド!!」
「マンボシでウ〜マンボ!!」
王子様達…!
私は初めて会う王子様や国王様達にどう接していいかわからなくて変に緊張してして上手く言葉が出ない…
すると1人黙っていた魚人の方がこちらを見た。
「わしはジンベエ。
魚人海賊団の船長で、オヤジさんの傘下に着いております。」
『傘下…?』
「そうです。オヤジさんは数多の海賊達を従えとる大海賊ですからなぁ。」
ジンベエさんはそう言って父さんを見上げる。
「んな大袈裟なこと言うんじゃぁねぇよ。ジンベエ。」
父さんは鬱陶しそうにあしらう。
あまりデカデカと言われるのは嫌いなようだ。
「菜々美殿、女性には少々失礼な物言いかもしれませんが、、、お年はおいくつでしょうか?」
『えっと、17です。』
「!そうですか………父上。」
「…あぁ。……ニューゲートよ、其方の娘。少々借りてもよろしいか。
娘に会わせてやりたい。」
「んぁ?確かお前んとこの娘は14だったか?
歳が近い娘同士、仲良くやるのもいいかもな。
菜々美、ネプチューンの娘に会いに行ってみるか?」
『うん!行きたい!』
「!そうですか!!それはありがたい。
しらほしも歳の近い女子と話す機会はそうそうないので喜ぶ筈だ。我々がお送りいたします。」
『ありがとうございます。』
私もナースさん以外の女の人と会うのは初めてだ。
楽しみだな。
私は3人の王子様達に送られながら、期待に胸を膨らませた。