第5章 新世界の航海
『あった!』
ハルタ兄さんから貰った箱を取り出して中を見る。
ぱっと見は普通のスニーカー。
踵の後ろと裏にブレスダイアルっていう風のダイアルがついてるんだよね…
私はこのまま履いていこうと思って、それを履いて廊下に出た。
ピッタリで履き心地もいい。
『ふふふ、これであのランニングもしなくてよくなるはず。』
私は甲板に向けて足を進めた。
と、
ブォン!
『え?』
何か変な音が……
ん?踵からかな……?
『ちょ、え!?』
待って、何もしてないのに、、、え?!
ブォォォォ!!!
私の身体を浮かせるほどの強い風が足元から吹き荒れる。
下からの風で上着がふわりと舞う。
次の瞬間、
『きゃぁぁあああああああ!!!』
宙に浮いて、凄い速さで前に跳ぶ。
止まらない。
『やぁ!!!誰か止めてぇ!!!!』
このままだと顔から壁にぶつかる!!
私は咄嗟に顔の前で腕を組んで頭を守った。
「お、っと、、、」