第5章 新世界の航海
ー次の日
『んぎやっ!』
!?!?何!
朝、、、いや、早朝とも言っていい時刻、私はベッドから落ちて目が覚めた。
決して寝相が悪いわけではない。
『え!?何これ、地震!?』
もう昨日の海坂のレベルじゃないくらい前後左右にグラグラと揺れる船。
大きなこの船は普段船の上にいることすら忘れるほど穏やかな分、こういう激しい揺れはキツい。
『ゔ、、、、吐きそう。』
完全に酔った。
起き抜けで胃には何も入ってないはずなのに気持ち悪い。
バン!
「菜々美、大丈夫………ではないな。」
様子を見に来てくれたのはジョズ兄さん。
うん。全然大丈夫じゃない。
それより、この揺れの中普通に立って歩けてる兄さんが不思議でたまらない。
「あー…どうすっか、、、」
私は床に座り込んですでにもう限界が近い。
真ん中に座っていたらゴロゴロと転がりかねないので、固定された家具に捕まって隅で死んでる。
「…マルコの上に乗せてもらっとくか。
よし、菜々美、行くぞ。」
?なに、マルコ兄さんの上になったら船酔い治る効果あるの?
医者だから??
そんなことも喋れなくて、されるがままジョズ兄さんの片腕の中に収まる。
本当になんで普通に歩けるの???