第5章 新世界の航海
「…そうか。わかった。
マシになったら少しは食べたほうがいい。
そん時はこれで連絡してこいよい。」
マルコ兄さんはそう言って部屋から出ていった。
『…はぁ、、、』
マルコ兄さん、心配してくれてる。
目が覚めても挨拶しなくて、部屋に来てくれたのに大して気の利いた言葉も出なくて、、、
『本当、嫌な子だ。私…』
確かに身体は怠いけど、動きたくないし、みんなといつもみたいに会話したりするのもできそうになくて、、、
その上、いつもはみんなといて楽しいのに、今は話すのですら面倒で。
こんなことを考える私は最低だ。
どんどんと負の感情に押し込まれて、また何かに縋りたくなる。
縋るものも、資格もないのに。
自分で捨てたのに。
『…やだ、』
本当、どうして私はこんな風なんだろう。
虚しくて涙が目から溢れる。
それを拭う気力もなくて、そのままそれが固まるまでぼうっと呆けて暗い部屋の隅を眺めていた。