第5章 新世界の航海
「…やっちまった、、、」
しゃがみ込んで項垂れる長男。
菜々美も兄には言いにくかっただろうからな、まぁ、仕方ないと言えば仕方ないのだが、、、
「…湯たんぽでも持っていってやればいいんじゃねぇか?
男の俺らにはわからねぇが、あっためるといいと聞く。」
「…あぁ。そうするよい、、、」
随分と落ち込んだ様子のマルコ。
今日明日くらいは菜々美は辛いんだろうな。
「…菜々美、キツそうだったよい。」
「…あぁ。そうだな。」
「…アレが月一か、、、かわいそうになぁ。」
「…」
「変われたらいいのになぁ。」
「そればっかりは無理だからな、俺たちにできることをしてやろう。」
「あぁ。」
いつもの何倍も小さく見えるウチの長男は台所に向かって歩いていった。
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「サッチ、お湯くれよい。」
「ん?あぁ…って、、なんてツラだよ。」
「…何も言うなよい。」