第5章 新世界の航海
「抜けたな。」
『あ、』
いつの間にか船の揺れは小さくなっていて、雷鳴の音もしなくなった。
塞いでいた耳と目を開けて父さんの顔を見上げると、さっきと同じ、優しい微笑みの父さんがいた。
「新世界の、、、いや、グランドラインの海は気まぐれだ。
突然こんな嵐に見舞われることもザラにある。
…驚いたろう。」
『うん…』
「グララララ、まぁ、いずれ慣れる。
ちゃんと俺の部屋まで来れて偉かったな。
これからも何かあったらこうやってすぐに来ていい。」
『うん………ありがとう。』
そういうと、父さんは豪快に笑った。