• テキストサイズ

黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第5章 新世界の航海


「弾はコルク弾だ。
よし、やってみるか。」



イゾウ兄さんは丁寧に銃に弾を込め、私に手渡す。
私は的の少し上に狙いを定めて引き金に指を置く。




「…菜々美、いい狙いだ。
ただ…コルクは軽いからな。そこから少し左に銃口を向けるんだ。
そう。
まだ撃つなよ、、、、よし、今だ、撃て。」




パン!

銃が軽快な音を立てて手の中で弾んだ。




『っ!!イゾウ兄さん!当たった、すごい!!』

「あぁ!菜々美は筋がいいな。
うまいぞ!!」







イゾウ兄さんはニカッと笑って誇らしげに私を褒めてくれた。
私の弾丸は的の中心のすぐ下に当たっていた。
前の人たちが着弾したところよりも中心に近い。
ほぼ真ん中!





『イゾウ兄さんのおかげ!
兄さんすごい!!』

「イゾウはウチの船じゃ一番銃の扱いが上手いからな。」

『そんなんだ!』

「さ、サッチ、晩飯の時お嬢のスイーツ作ってやれよ。」

「あぁ。菜々美、何がいい?」

『うーん、、、いちごとチョコのクレープ!』

「よし!任せろ!!とびっきりうまいの作ってやるからな?」

『やった!』




晩御飯が楽しみだ。





「ところでイゾウ?お前は参加しなくてよかったのか?」

『あ、本当だ。イゾウ兄さんまだ撃ってない。』

「もしかして、、、菜々美が上手すぎてあれより近く撃てねぇのか???」





サッチ兄さんがすごいニヤニヤして挑発する。






「ふっ、馬鹿言うなよサッチ…」




 


ダァン!!!






「…」

『…』








「…イゾウ隊長、ど真ん中………」







「俺が入ったら勝負にならない。」









妖艶に笑い、それだけ言うと颯爽とその場から去っていくイゾウ兄さん。
最後の笑顔は完全に海賊の顔してた。




「…アイツ、目瞑ったまま片手で撃ちやがった。」

『…うん。しかも話してた姿勢のまま、腕だけ的に向けて…』




しかももう一方の片手は着物の中に入れたまま。





「…わかってはいたが、アイツやっぱとんでもねぇな。」

『…うん。』


私とサッチ兄さん含むその場のクルー達はしばらくその場で唖然としてた。













「あんまりからかってやるなよい。」

「ククッ、つい、な。」
/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp