第4章 初上陸
「ん?どうした、サッチ隊長。」
「あ、あぁ、、、」
なんだ。さっきのは、、、
今見ているティーチは目尻を光らせ、仲間たちと菜々美の目覚めを喜んでいた。
何も不自然なところはない。
だが、さっきの笑顔は、不気味なほどに、、、
「…ティーチ、菜々美とは、、、」
「あぁ。わかってる。しばらくは会わねぇよ。
時間をおいて、またはじめましてから始めるさ。
なに、俺は気は長ぇ方だ。気長に家族になるさ。」
そう語り合うアイツはいつもの気のいいティーチ。
さっきの、菜々美がティーチと話したことすら覚えてないと言った時の表情が忘れられない。
まるで、、、まるで、記憶が無いのを喜ぶように、
まるで、新しいおもちゃを見つけたかのように笑いやがった。
見間違いなんかじゃない。
背中を這い上がるような嫌な悪寒が走るほどのあの闇のように暗く、黒く、深い笑み。
なぁ、ティーチ、
お前は昨日、菜々美と何を話した。