第2章 目覚めた先は
顔や手に付着した血を拭って、怪我の場所を探す。
これだけ血を流したなら、かなりの深手だろう。
サッチが不安げに見つめる中、俺は手を動かす。
マ「???」
サ「どうした?マルコ。」
マ「コイツ、、、殆ど怪我してねぇ。」
サ「は?」
見る限りの傷は掌と膝の擦り傷、それと背中の打撲のアザくらいか。
こんなに血塗れになるような傷は見当たらない。
…気になることと言えば、左胸、ちょうど心臓の上に刺し傷の跡があるくらい。
サ「えっ、、、なら、その血は、、」
マ「返り血。」
1番考えられることだ。
まるで頭から血を被ったような姿のコイツ。
自分より背の高い誰かを殺めたか?
サ「でも、その子細いし、鍛えてるようには見えねぇぞ?」
マ「…能力者か、、、それとも、咄嗟にやっちまったか、、、
まぁ、コイツには海楼石の錠でもはめとけよい。
俺は親父に報告してくる。」
サ「あ、あぁ。」
まだ海兵かもわからねぇが、親父に報告した後、あの女のカバン漁ればなんか出てくるだろう。
俺はさっさと地下牢から出て行った。