第4章 初上陸
「あ、菜々美、オヤジにちゃんと酌できた?」
『うん!なんでかわからないけど、私あのおっきな酒瓶持てたんだよ!』
「へぇ、凄いじゃん。」
『ん〜、でもなんでだろ???』
「…ッ、、、クッ、」
『…大丈夫?サッチ兄さん震えてる。
……マルコ兄さんそんなに怖かったの?』
「あ、あぁ。…ッ、まぁな……クッ」
「菜々美、馬鹿サッチは気にしなくていいよ。」
僕はそう言って正座させられてるサッチの痺れた足を蹴る。
笑うなよ馬鹿。
マルコに気付いてなくて不思議がる菜々美が可愛くて笑いたくなるのはわかる。
僕含め、みんな堪えてるんだ。
台無しにするなよ?
そういう意味を込めてサッチを睨む。
頷いてはいるが本当にわかっているのか?
「あぁそうだ。菜々美、僕たちからもプレゼント用意したんだ。」
『えっ!』
そう言うと、この辺りにいた隊長達は用意していた贈り物を持ち出す。
「はい、じゃあ僕からね。
僕からはこの靴。踵にダイアルついてるから体力のない菜々美でもかなり速く走れるよ。」
『?ダイアル???』
「あれ?ダイアルまだ知らない?
んー、、、僕はあんまり上手く説明できないから今度マルコにでも教えてもらって。
初めは難しいけど、菜々美ならきっとすぐできるようになるよ。」
『わかった!頑張って練習するね!
ありがとう!!』
にこりと笑った菜々美を見ると嬉しくて、思わず笑みが溢れる。
それを見ていたサッチが気持ち悪い笑顔だったからもう一度足を踏んづけてやった。
「次俺いいか?」
『ビスタ兄さん?』
「俺からはほら、洋服だ。」
『え!こんなに…いいの?』
「あぁ。今日の買い物見てたら随分と機能性に特化したものばかりだったからな。
そういうのもあったほうが楽しいだろう?」
袋から出てきた服達は誰も菜々美に似合いそうなものばかり。
派手ではないけれど、女の子らしい服。
流石ビスタ。どっかのフランスパンと違ってセンスがいい。
全部露出が少ないところがまた加点ポイントだ。
『わぁっ!コレ可愛いなって思ってたの!!
ありがとう、ビスタ兄さん!』
「おう。」