• テキストサイズ

灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第10章 第八夜




『おい!答えろって、カノ!!』


その声は 虚しく部屋に響いた。



手は 頭上で握られ、足もろくに動かせない。





俺は ジタバタと無駄な抵抗を続けていたが、カノは ニコニコといつも通りの笑顔•••余裕の表情で 上から見下ろしてくる。



ゾクリと 鳥肌が立った。


カノの目が なんだか•••すごく艶めかしかったから。




カノ「カイト•••」

いつもより 少し低い、甘えた声で 名前を呼ばれる。


『な•••に?』



カノ「•••••シよ?」




カノは そう言って、怪しく微笑んだ。



俺は•••••カノが まるで猛獣にでもなったかのような感覚を抱きながら、上から見下ろす目を見返すことしか できなかった•••。



/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp