第10章 第八夜
困ったな。
ちょっとだけ、そう思う。
メカクシ団の皆が アッサリと俺を手放す?とは思ってなかったけど、まさかの 監禁…部屋から出られなくなるなんて。
『やりすぎじゃない?』
ポソっと呟いてみるけど、現状は変わらない。
格子がついた窓。
鍵のかかったドア。
脱出ゲームじゃないから、目立ったアイテムもない。
俺は 少し硬いベットに倒れ込んだ。
『どーしよっかなー、あ〜あ〜あ〜あ〜、もうマジでどうしようかなーって、まぁ、なにもできないけどさぁ?』
───なんて、独り言を言っていると、眠くなってきた。
『あー、もうムリ•••』
脱出は 後で考えよう。
今は とにかく眠すぎる。
さっきまで皆と ワチャワチャやって、シロに怯えて•••その後数分で眠くなるとか、俺 実はすごい大物だった?
そんなくだらないことを考えながら、俺は目を閉じた。