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灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第10章 第八夜




カノ「実は•••••また カイトに会いに来るから、そのときに話すって•••」




また、会いに来る?

あいつが•••また 俺の前に?


あぁ、頭が痛い。


酸素が足りなくなったときみたいに 目の奥がチカチカしだして、俺は 両手で顔を覆った。



きっと•••いや、絶対に シロは来る。


根拠はないけど、そんな予感がする。


そしたら•••ばれる。


俺の過去。

汚い記憶。

俺がしたこと、されたこと•••


全て、ばれる。










ばれたら•••どうなる•••?







口汚く罵られるだろうか?


それとも 殴られたりする?


•••殺されることも ないとは言えないかな。



いや、みんなは優しいから 俺の事を哀れんで、「もう 自分たちの前に現れるな。」ってことで終わってくれるかもしれない。




でも、みんなに会えなくなるくらいなら 殺してもらった方が嬉しいかも。



俺は 1度 軽い苦笑を浮かべ、それがおさまってから、両手を下ろした。



大きく 息を吸って、吐くのと同時にコトバを紡ぐ。


『ーーーーー。』



みんなの顔が見える。



一言で言えば「唖然」。



不謹慎にも、嬉しかった。


自惚れじゃないけど、俺の事を 大切に思ってくれてるって わかったから。




だから、俺は この道を選ぶよ。



ゴメン みんな、俺のワガママに付き合わせて。



••••••ホントにゴメンナサイ。






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