第10章 第八夜
眩しい•••
ゆっくり 目を開けると、俺の顔に カーテンの隙間から覗く太陽の光が当たっていた。
クロ「起きたか、カイト。」
気づけば、クロハが 心配そうな表情で 俺を見つめている。
クロ「ココはアジト•••あいつは いないから 安心しろ。」
クロハは、冷静な口調で アジトに帰ったことを報告する。
•••ムリに 感情抑えなくていいのに。
そう思ったんだけど、声が出そうにない。
だから、とりあえず 両手でクロハの頭をぐしゃぐしゃぐしゃ〜と、かき回した。
クロ「んなっ?!なにしてっ•••」
びっくりした表情を浮かべるクロハを見て、少しだけ、心が軽くなる。
俺は クスクス笑って、手を離した。
乱れた髪を直すクロハ。
ブツブツと何か•••文句?を言っているけど、顔はほんのり赤くなっている。
無性に クロハが可愛く見えた俺は•••
ギューーーーーっ!
クロハに抱きついた。
クロ「ぇっと、カイト•••さん?」
普段 俺から触ることが少ないせいか、すっごい 慌ててる。
あぁ、やっぱり可愛いなぁ。
この日、シンタローたちが来るまで、ずっと 俺はクロハをギューギューして 癒されていたらしい。