第6章 第五夜
『お邪魔しまーす。』
お、意外にシンプル。
コノ「とりあえず、ベッド 入ってて?」
そう言われ、俺は ベッドに潜り込む。
•••と同時に、昨日のアレを思い出す。
俺も勢いでやっちゃったけど、やっぱ恥ずい•••重症だ。
コノ「ねぇ、聞いてる?」
『ぇ?あ、なに?』
いつのまにか ベッドに入っていたコノハ。
コノ「だから•••••
カイトは好きな人いるの?」
固まること数秒。
『えっ、すっ、好きな?!』
コノ「うん、好きな人。あっ、好きな人っていうのは 友達とかじゃなくて、れんあいかんじょう?ってやつで好きってことで•••••」
俺が 質問の趣旨を理解出来ていないと思ったのか、コノハはワタワタと説明する。
『あっ•••質問は分かってるから。』
そう言って、俺は 考える。
好きな人 好きな人•••
『うん、わからない。』
コノ「えっ•••だから、好きな人っていうのは•••」
『あっ!そうじゃなくて、誰が好きなのかわからないってこと!』
コノ「へぇ。」
そしてポツリ。
コノ「じゃあ、誰からならキスされてもいい?」
おっとりしたコノハの口から出たとは思えない突然の質問に驚くも、
『うーん、俺 されるよりするほうがいいかな。』
そう言うと、無表情だった コノハの目が、キラキラと輝きだした。
コノ「例えば、だれ?」
ダレ?誰•••かぁ。
『うーん、基本 誰でも?』
そう言うと、コノハは、メモ帳を取り出し すごい勢いで何かを書くと、おやすみーと言って 目を閉じた。
『なんだったんだ?』
ふと、メモ帳のページが 目に入った。
カイト
攻め?純粋さも残っているけど、そういうことの知識はあるみたい。
キスとかしてもいい人『基本 誰でも』
好きな人、まだいない。
マリー 新しい ネタができたね。
なるほど、コノハは腐った少年なのか。
うん、納得。
まぁ、実害はなさそうだし、
ほっといてもいいかな。
というか、マリーも 腐ってるのか?
しばらく グルグルと考え、面倒臭くなった俺は 意識を手放し、眠りについた。