第6章 第五夜
キドは キッチンで 後片付けをしていた。
『キド?』
キド「ッ!?•••ああ、カイトか。どうした?」
『いや、どこで 寝ればいいか聞きに。』
そう言うと キドは誰かと 一緒に寝てくれ、とだけいい、洗い物を始めた。
『キド、手伝おうか?』
キド「いい、カイトはやすんでいろ。」
少し ぶっきらぼうな言い方だ。
俺は、少しムッとして キドに近づいた。
『キド?』
耳元で 囁く。
キド「ななななな///なんだ??!?」
『なんで おにいちゃんって呼ばないの?』
キドは、俺から目をそらし 洗い物を終わらせた。
キド「もう 子供じゃないんだ。」
『•••••••••••』
キド「なんだ•••?」
『顔赤いよ?』
背中に抱きついてそう言うと、顔だけでなく 耳まで赤く染まった。
抱きつく力を強くしてみるが、嫌がってる気配 はない。
俺は もう少しだけ 腕に少し力を込め、もう一度 キドの耳に 口を近づけた。
『ねぇ、またカイトにいちゃんってよんで?つぼみ。』
キド「ななな、なんだと?!???!」
『だから、またカイトにいちゃんって キド「絶対いやだ。」えー。』
よんで?
ヤダ
よんで?
ヤダ
よんで?
そんな 押し問答を繰り返していると、やっとキドが折れて、2人だけのときなら呼んでやらなくもない、と言ってくれた。
『やった!つぼみ大好き!!』
キド「分かったから!今日はもうやすめ!!」
俺は キッチンから 追い出された。
だから、俺は知らない。
キド「大好きだなんて、そんなのこっちの台詞だッ!」