第5章 第四夜
3人は、やっと 落ち着いたようで ようやく 俺を離してくれた。
今は、ソファーに 座らされ 質問責めにあっているところだ。
キド「にいちゃんは セト「どこで カノ「なんで セト「なにが キド「とか「だから「は「でさ「もう」
『ああー!!3人とも 少し黙る!』
俺が 大声で叫ぶと、見事なまでに 動きが止まった。
『そんなに いっきに喋られたら なんて言ってるのかわかんないだろ?』
そう言って 眉をひそめると、3人はわかりやすくうなだれた。
キド「す•••すまん。」
カノセト「ゴメン 「っす」
か、かわいい•••じゃなくて。
『聴きたいことがあるのはわかったから、1人ずつ•••••な?』
言いながら、3人の頭をポンポンと軽く叩くと、3人は またまた わかりやすく 顔をほころばせる。
やっぱり かわいい•••じゃなくて•••!
『とりあえず、何か飲むもの もらえる?』
喉渇いちゃって、と呟くと キド、カノ、セトの3人は、我先にと キッチンへ向かった。
シン「随分 懐かれてるな。」
『あはは、みたいだね。』
エネ「でも、私もカイトさんに聴きたいことがあるので、皆さんが 戻ったら教えてくださいね。」
『ああ、もちろん。』
とりあえず 俺は、3人が戻るのを 待つことにした。
補足
───玄関にて、5分前───
『つぼみも、修哉も、幸助も…みんな、大きくなったなぁ…』
俺がしみじみと呟くと、つぼみがポツリと、
キド「キドだ…」
ココではそう呼ばれている。と涙声で言った。
つまり、それはつぼみのことをキドと呼べ、ということだろうか?
キド「修哉はカノ、幸助はセトだ…」
カノセト「え、僕/俺たちは別に…」
言いかけた言葉は、つぼみ…キドに睨まれて消えた。
『……じゃあ、そう呼ばせてもらうよ』
コクリと頷くキドと、少し不満そうなカノ、セト。
3人を、眺めながら、俺はふと考える。
(いつ、離してくれるんだろう)