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灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第15章 第十夜、丑の刻





くちゅ……くちゅ……


『ふ…う……っん』


昼の日差しを遮るように仕切られた一室。

その中で カイトは、口の中をくすぐる熱い舌に身を震わせた。


キッチリと、綺麗にまとっていた着物は、目の前の男の手によって乱され、上半身が露わになっている。


「ほう…抱くなら女だとばかり思っておったが、おぬしはなかなかいいのう」


男の手がいやらしく腰を撫で回す。


『はっ…あ……』


カイトは息を吐き、誘うように足を開いた。



潤んだ眼を男に向け、今だ着物に隠れたままの股の間に男の手を引く。


『…………んっ』


無造作に触れられた自身がピクリと跳ねる。

漏れそうになる声を止めようと 指を噛むカイトを、男は下卑た笑みを浮かべて見つめていた。





男がカイトの両手首をひとまとめにして拘束する。

『あっ』

カイトに覆いかぶさる男の、白が混じり始めた髪が、ロウソクの仄かな光に反射して、キラキラと光った。


バサリと剥ぎ取られた着物。男の手は そのままゆっくりとカイトの身体を這い回る。

太ももから腰へ、腰から脇へ……

ピクピクと跳ねるカイトの身体に自らの股間を膨らませながら、男はカイトの胸の尖りに吸い付いた。



『ひッあっ…!』


舌先でクニクニと尖りを舐め、歯で甘く噛みつき、もどかしい快感を与え続ける。


『はっ…はっあ…んァッ…!』


目を固く閉じ、頬を赤く染めるカイト。

男は、そんなカイトの中心がトロトロになったところで、胸から口を離した。



「おお、もうこんなにして…すぐにほぐしてやるからの」


クルリと反転した視界。

うつ伏せのまま、腰を男に突き出すような格好になったカイト。

男は目の前の割れ目に指を滑らせ、空いた片手で近くに置いてあった入れ物を手に取った。

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